顔と体に出来るニキビの違いについて

  1. 顔と体にできるニキビは菌が違う!?

顔と体にできるニキビは菌が違う!?

原因菌がニキビを生成するメカニズム

腫れて炎症を起こす赤ニキビを発生させるのは、アクネ菌、マラセチア菌といったニキビ菌です。これらの細菌は常在菌の一種で、すべての人の皮膚に一定数住んでいるものになりますが、いくつかの条件が揃うと増殖し、炎症を起こしてニキビを生成します。

その条件とは、先ずひとつに「毛穴詰まり」が挙げられます。アクネ菌、マラセチア菌はいずれも空気に触れることを苦手としているため、角栓によって出入り口が塞がれた毛穴の中に好んで住みつき、増殖するのです。

続く条件は「肌のバリア機能の低下」です。バリア機能は乾燥によって角質層の水分が失われることによって破綻し、皮脂の過剰分泌を引き起こします。これが詰まった毛穴の中に溜まり、好脂性のニキビ菌が更に繁殖しやすい環境となるのです。

以上を踏まえると、毛穴詰まりを解消し、保湿ケアによって肌のバリア機能を正常に保つことがニキビ予防ということができそうです。

顔のニキビはアクネ菌によって起こる

アクネ菌は普段から人間の身体に住み着いている「常在菌」の一種で、完全に取り除く・殺菌することはできません。ただし、空気が入らず、脂肪分が多い場所に住みつき、増殖することで、脂肪酸の酸化を促し、毒性のある過酸化脂質を生み出してしまうことで、腫れて炎症を起こす赤ニキビを発生させる原因菌となるのです。

アクネ菌が増殖しやすい環境である「毛穴詰まり」「皮脂の過剰分泌」を防ぐための適切なクレンジング・保湿ケアなどはもちろん、過酸化脂質の生成を抑えるために抗酸化物質によるケアを行うのも効果的であると言えます。

マラセチア菌が身体ニキビを引き起こす?

ニキビは顔だけでなはく背中や胸、肩、二の腕、お尻などにできることもあります。これらのニキビはマラセチア菌による毛包炎を疑ったほうが良いかもしれません。

マラセチア菌は真菌というカビの一種で、毛包炎は正確にはニキビとは区別されており、例えば顔にできるアクネ菌のニキビと比較するとあまり痒みや痛みを伴わないのが特徴です。

また、詰まった毛穴の中に潜み毒性のある過酸化脂質を生み出すことで炎症を起こすアクネ菌とは違い、マラセチア菌は毛穴に侵入した時点で異物と認識される性質があるため、すぐに免疫反応による炎症が発生します。

身体ニキビは皮膚科を受診し症状の程度に応じて抗真菌外用薬や内服薬を服薬することで回復が期待できます。

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